スカートとズボンが一体になったボトムスは、いったい何という名前なのでしょうか?
ペチコートやキュロット、ガウチョ、スカンツなどのボトムズの定義をわかりやすくまとめました。
女性のだっしょんでスカートが定番になった歴史的背景もさかのぼってみましょう。
この服の名前は何?スカートとズボンが一体になったボトムスを教えて!
小さな子がよく着ているスカートとズボンが一体になったような洋服はなんと呼ぶのでしょう?
- スカートとズボンが一体になったものはなんという?
スカートとズボンが一体になっている服は、よく小さな女の子が着ているのを目にしますよね。私にも小さな娘がいるのですが、とても重宝しています。「スカッツ」という名前なのですが、子供を産むまでは知りませんでした。
名前は?スカートみたいに見えるズボンが気になる!
検索してみましたら、スカッツと出てきました。スカートとスパッツが一体した女児の服。
- スカート+スパッツで「スカッツ」と呼ばれている
スカッツは女の子用の子ども服のイメージが強いですが、実は大人の女性用の商品も多く販売されています。1枚着ているだけで重ね着しているように見えるので、手軽におしゃれを楽しむことができますよ。
どっち?名前が紛らわしい・・聞いてもスカート?ズボン?か分からない
ペチコート・ぺチパンツ
ペチコート・・・ペチスカートともいいます。
スカートの下に履く透けないようにする為のスカート 裾にフリル、レースがついている物が多い
ペチパンツ・・・ペチコート(ペチスカ)のパンツバージョン。ショートパンツ丈
スカッツ・スカパン・ズロース
スカッツ・・・スカートとレギンス(スパッツ)が一体化している物 主に子供用が多い
スカパン・・・キュロットの様なもの 一見スカートに見える
ズロース・・・ドロワーズとも言います 簡単に言うとペチパンツの長いバージョン。
かぼちゃパンツの様な形をしていてこちらも裾にレースが付いています 長いものはふくらはぎくらいの丈の物もあります
- ペチコート・ぺチパンツとは
- スカッツ・スカパン・ズロースとは
ファッション用語は、聞いているだけで混乱してきてしまいますよね・・・。私も女性ですが、スカッツ以外は何が何やらよくわかっていません。説明を聞いても、今一つイメージがわかないですよね。
実は「キュロット」はスカートのように見えてズボンの部類
キュロット
フランス語で「半ズボン」、英語では「パンツ」という意味。全体的にゆったりとしていて、一見スカートのように見えるズボンのこと。
キュロットはスカートではなくパンツに分類される
キュロット・スカートとは、股下部分が繋がったパンツ型のスカートのことを言う。
スカートのように見える、実はパンツの部類です
- キュロットとは
- キュロットはスカートではなくパンツに分類される
キュロット、私が子供の頃よく履いていました。子どもの頃はスカートが苦手だったのですが、スカートに見えるキュロットなら安心でお気に入りでした。一見本当にスカートのように見えますよ。
「ガウチョ」「スカンツ」「スカーチョ」、ズボンの仲間の定義をそれぞれ見てみよう!
ガウチョの定義
まずは一番有名なガウチョについて調べてみました。ガウチョの特徴はこのような感じでした。
・七分丈
・裾が末広がり南米の草原地帯(パンパス)で牧畜に従事しているカウボーイのことを「ガウチョ」と呼び、その人たちが着ている裾広がりの7部丈パンツを「ガウチョパンツ」と呼ぶそうです。
上記の2つを満たしているものをガウチョパンツと呼ぶんですね。
スカンツの定義
では次にスカンツについてです!
・スカートとパンツを合わせたもの
・フェミニン・エレガンス
・着丈の規定はない(10部丈が多め)なるほど、わかるようでわからないです(笑)一番違うと思うのがフェミニン・エレガンスといったアイテム自体のイメージですね。
7部丈の末広がりのガウチョはカウボーイが履いているだけに元気でカジュアルな印象ですが、その条件に当てはまらないスカンツは自然と女性らしいパンツになるんですね。
スカーチョの定義
では最後にスカーチョいきます!
・一見フレアスカートのよう
・フェミニン・ガーリー
・着丈の規定はない(ミドル丈が多い)スカーチョは一見フレアスカートのように見えるけど、実は(ガウチョ)パンツというものなんですね。
また、丈はスカンツに比べて短めのものが多く、アイテムのイメージもガーリーということで大人の女性というよりは可愛らしい女の子という感じのアイテムですね。
- ガウチョは末広がりで七分丈のパンツ
- スカンツはスカートとパンツがあわさったもの
- スカーチョはフレアスカートのように見えるガウチョパンツ
ガウチョパンツ、流行ったのでどんなものなのかは知っていたのですが、詳しい定義はしりませんでした。末広がりのズボンというイメージしかなかったのですが、丈は七分と決まっていたのですね。
違いは?スカートみたいに見える「スカーチョ」と「スカンツ」を比較しよう
広義
広義では
ゆったり目のパンツスタイル(ワークパンツなども含む)は「ワイドパンツ」
見た目がスカートに見えるパンツスタイル(キュロットなども含む)は「スカンツ」
狭義
狭義では
ふくらはぎ丈くらいのゆったり目パンツスタイル「ガウチョパンツ」
足首丈のゆったり目パンツスタイル「ワイドパンツ」
ふくらはぎ丈くらいのスカートに見えるパンツスタイル「スカーチョ」
足首丈のスカートに見えるパンツスタイル「スカンツ」引用元-2016年流行の兆し!スカンツとは【男性向け】ガウチョ、ワイドパンツ、スカーチョの違いなどまとめ – NAVER まとめ
- 広義での「ワイドパンツ」と「スカンツ」の違い
- 競技での「ガウチョパンツ」「ワイドパンツ」「スカーチョ」「スカンツ」の違い
女性でもボトムズの種類に困惑することが多いですが、男性ならよりチンプンカンプンかもしれませんね。細かいファッション用語を抑えておくのが難しい場合は、ざっくり流行りの形をチェックしておきましょう。
歴史的背景を遡ってみよう。女性のファッションでスカートが定番になった訳とは
スカートは女性の象徴となったのは、男性側の価値観から
「ズボン=男性の服」「スカート=女性の服」という図式ができると、スカートには性的な「記号」が付随するようになった。
一言で言うと「女らしさ」である。
スカートは初めから女らしかったわけではない。
「女らしさ」は後から貼られた男性側の価値観なのである。さらに、スカートは「女性のシンボル」(朝日新聞文芸部編 1973:175)、または「ズボンは自由、スカートは不自由のシンボル」(駒尺 1985:195)となった。
アメリカ・ヨーロッパの女性が公然とズボンをはき始めるのは第二次世界大戦後である(村上 1987:ⅴ235)。もちろん、戦後も女性がズボンをはくことに批判があった。
女性の服装は、女性の地位と密接に結びついている
スカートやズボンにこのような「記号」が付いたりシンボル化したのは、女性の地位と深い関係がある。女性の地位は服装と結びついていた。
女性の地位が低い男性優位社会では、女性の服装が男性の欲望を満たす目的で変化してきたのである。
一般に、女性の地位が低下すると服飾の性別対立が顕著にあらわれるという(小川 1981:243-244)。
村上(1987:III 117-120)は、例としてヨーロッパの支配階級における服装の変遷を挙げている。
男性の装飾は上半身、女性の装飾は下半身に集中するという対照的な歴史的傾向が見られるのだ。
男性は上半身は着膨れしても、足はぴったりした股引で活動性を保った。
女性の場合は、男性の欲望を満たすため飾るのだから、細いウエストと大きなスカートという非常に動きにくい服であっても受け入れざるをえなかった。
村上は明示していないが、小川(1981:243-244)によれば、この対照的な服装の傾向は西欧中世後半(15世紀)から近世(19世紀中期)にかけて顕著だったという。
一方、駒尺(1985:198-206)は現代のスカートの特徴を通して男性優位社会を分析している。
スカートは性差別・性支配の象徴だった
第一にスカートは無防備で動きにくい。
これは服従の表示であり、媚態・誘いの表示でもある。
第二にロングスカート以外は露出性が高い。「女の足=見せ物」という(男性の)意識が社会一般に広がっているためである。
つまり、女性はスカートを通して貞節と煽情性という相反するものを男性から求められているという。
ヨーロッパにおいて男性がズボンをはき始めたとき女性にズボンを禁じたのは、スカートの方が性差別や性支配をするのに有効だったからだ、と駒沢は述べている。
- スカートに「女性らしさ」という記号がついたのは、男性の価値観から
- 女性の地位と服装は密接に結びついている
- 無防備で動きにくいスカートは、性差別や性支配の象徴だった
スカートにそんな歴史的な背景があったとは、なんだか女性側としても少しショックですね。歴史的な背景には引っかかるものがありますが、現在では素直にファッションとしてのスカートやパンツなどを楽しみたいものです。