子供はよく熱を出します。
それも急に38度くらいの高熱を出すことも。
解熱剤を服用させる前に何を目安に病院を受診したらいいのか、迷うお母さんも多いことでしょう。
原因不明の発熱、その他子供の発熱で考えられる病気と対処法をまとめました。
子供の発熱で考えられる病気【その1】幼児の原因不明の体調不良が続くとき
小児がんの症状について
小児がんの症状は、ほとんどが特別なものではありません。風邪のような症状や痛みが続くといった一般的な理由で医療機関を受診した際に検査した結果、がんと診断されるケースも少なくありません。
しかしその一方で、患者である子ども自身や家族が気づかないでがんと診断された場合でも、さかのぼってよく考えると、およそ2ヵ月以前からがんに関連する何らかの症状があったと思いあたることがあります。
小児がんは特定の年齢層に患者が集中する傾向がある
小児がんは特定の年齢の幅に、患者が集中する傾向があります。がんの種類によって症状が異なることはもちろんですが、年齢による症状の違いも生じます。また、乳幼児は自分の症状を訴える表現方法が限られていることや、年長児は必ずしもすべての症状を両親に相談しない傾向にあることなども年齢による症状の違いに関係すると考えられます。
小児がんは急激に進行して症状を生じる場合があります。重篤(じゅうとく:病状が重いこと)な症状、長く続く症状、進行する症状がみられる場合には、必ず医療機関に相談してください。
発熱
小児がんはしばしば発熱から診断されます。必ずしも39~40℃などの高い発熱とは限らず、発熱と解熱を繰り返すこともあります。
通常は発熱に他の症状も伴います。一般的に原因がはっきりせずに発熱が続くことを不明熱(ふめいねつ)と呼びますが、子どもの不明熱の原因のうち、10%未満が小児がんであるとされています。
- 風邪のような痛みや症状が長引いている
- がんの可能性を疑う
- 子供の不明熱の10%未満が小児がんだとされている
風邪かと思っていたらがんだった。それは悲劇としか言いようがありませんが現実に起こりうることのようです。大切なのは子供の状態を観察して全く改善する気配がないと感じたら早めに病院を受診するということでしょう。
子供の発熱で考えられる病気【その2】原因不明の幼児の症状について
川崎病とは
川崎病とは原因不明の病気で、全身の冠動脈に炎症が起こります。ウチの子は5歳ですが、4歳以下の幼児がかかることが多いです。
重症になると、冠動脈に動脈瘤ができたり心筋梗塞を起こすこともあります。治療がおくれたりすると、後遺症が残ることもあります。主な症状は
- 5日以上続く発熱
- 手足の硬いむくみ
- 様々な形での発疹
- 両目の結膜の充血
- 唇や舌が真っ赤になる。
- 首のリンパ節が腫れる。
です。ウチの子は1と4と6が該当していました。
発症後10日以内に治療を始めるのがポイント
発症して遅くとも10日以内には治療を始めないと後遺症が残る確率が高くなるらしいです。初期は風邪と診断されることもあるようですが、高熱が3、4日続くようであれば、川崎病など他の病気を疑って、そのときはきちんと病院にいきましょう。
後遺症を残さないためにも、とにかく早めに診察してもらうことが大切です。
- 原因不明の病気「川崎病」
- 初期は風邪だと診断される場合もある
- 発症してから10日以内に治療に入ること
- 後遺症が残る場合がある
息子の友達で2人ほど川崎病を罹患した子供がいます。男女1名ずつなので性別関係なく発症するということでしょうか。2人ともとにかく高熱が続いたとママから聞きました。女の子は近所の小児科医がらちがあかなくて総合病院で川崎病と診断されました。
子供の発熱で考えられる病気【その3】幼児の原因不明の熱には様々な理由が…
膀胱炎の症状
膀胱炎では以下のような症状を特徴としてもっています。
- 尿の回数が増える
- 排尿時に痛みを伴う
- 発熱症状は少ない
- 尿が濁り、血尿が見られる場合がある
腎盂腎炎の症状
腎盂腎炎では以下のような症状を特徴としてもっています。
- 突然38度以上の高熱
- 排尿の回数が増え、排尿持に痛みを伴う
- 熱はあるが鼻水、せき、下痢などの症状は見られない
- 顔色が悪い、機嫌が悪い
- 食欲不振
- 嘔吐や黄疸を起こすこともある
※ 赤ちゃんが、「熱が高い場合や発熱を何度も繰り返す」場合は、尿路感染症、特に「腎盂腎炎」の疑いがあります。
早めに小児科を受診することが大切です。引用元-小児の原因不明の高熱は「尿路感染症」もチェック! 見落としやすい「尿路感染症」の症状・治療法・注意点について|ミナカラ
- 膀胱炎は排尿時の痛みや尿の回数が増えるのが特徴
- 腎盂腎炎は高熱と排尿時の痛みが特徴
- 子供の尿路感染症に注意する
私は腎盂腎炎を経験していますが医師から腎臓の中にある「腎盂」という部分が炎症を起こしている病気だと説明されました。尿路から細菌に感染した可能性が高いと言われ抗生物質投与で完治しました。高熱が長い間続いたのを覚えています。
発熱はストレスが原因??幼児の原因不明の熱には心理的影響の可能性もある!?
心因性発熱とは
「恒温動物が心理的ストレスにより体温が上がることは、動物実験では当たり前のこととして知られていました。人間もストレスで体温が上がりますが、通常37℃を超えることはなく自覚はありません。急性や慢性の心理的ストレスによって、体温が37℃以上となる場合、心因性発熱と診断しています」
心因性発熱は3つのタイプがある。1つ目は強いストレスで急に体温が上昇し、ストレスがなくなると熱が下がるタイプ、2つ目は慢性的にストレスがかかり、37~38℃の微熱が持続するタイプである。1と2が合併するのが3つ目のタイプで、乳幼児は1タイプが多く成人は2か3のタイプが多い。
心因性を疑う診断ポイント
診断は発熱の原因になる身体疾患の有無、血液検査で炎症反応の有無と解熱剤の効果を検査する。炎症反応がなく、解熱剤でも熱が下がらない場合は心因性を疑う。また3~6か月前の仕事や生活環境など心理社会的背景を聞き、ストレスがあるかどうか確認する。
さらに心理的ストレステストで体温が上がればストレス性と診断される。他にも、掌や足底の発汗や不眠も診断のポイントになる。
- 子供の不明熱にも心因性のものがある
- 強いストレスで急に体温が上昇してストレスがなくなると熱が下がる
- 検査で炎症反応がなく解熱剤を投与しても熱が下がらない場合心因性を疑う
成人も子供も心因性発熱を起こす場合があるんですね。学校に行くのが嫌だ嫌だと思い続けていたら本当に微熱があるというのも心因性発熱なのかもしれません。何れにせよ心と体の変化は早期に気がつくことが大切です。
注意すべきポイント!幼児の発熱で知っておきたい知識とは!?
大人の発熱との相違点
子どもの発熱の原因を診断する上で、大人の発熱とは次に述べるような相違点があることに注意する必要があります。
- 子どもでは経過をみないと診断が困難な病気が多いこと
- 判断のために感染症の流行を知っておく必要があること
- いろいろな発疹を伴う感染症が多いこと
- 月齢によってかかりやすい病気に特徴があること
- 大人と違って血液検査やレントゲン検査が困難なため、治療や検査のタイミングが遅れるとこじれやすいこと
- 子どもは適切に自分の症状を訴えることができないこと
診断の流れと注意点
子どもが発熱を生じたときの診断の流れを注意点とともに述べてみましょう。
子どもの発熱の原因としてもっとも多いのは、かぜによるものでしょう。
かぜの発熱はふつうは4日前後でほとんどが解熱します。
4,5日たっても解熱しない場合には、咳が多いときにはこじれて肺炎を起こしていないか、咳が少ないときにはかぜ以外の病気を考えていく必要があります。
- 子供と大人は発熱に相違点がある
- 血液検査やレントゲンが撮れないことで治療のタイミングが遅れることも
- 発熱が4日経っても解熱しない場合は風邪以外の病気を考える
子供はどの辺りが具合がよくないのか、うまく表現できないことも多いのでとにかく親が観察することが大切です。熱以外の症状がある場合はそのことも医師に伝えましょう。神経質になり過ぎないように、かつ迅速に対処したいですね。
病院を受診する必要は??幼児が発熱したときの対応について!
発熱したからといって大慌てで病院に行く必要はない
熱が出たからといって大慌てで夜間救急に行く必要はありません。
多くの発熱は1~2日で下がることが多いし、熱の出始めは病気の診断もつきにくいのです。
熱だけでほかに症状がなければ、診た医者も出す薬がありません。
混みあった救急外来で待っているあいだにほかの病気をもらうかもしれないし、そんなところで待っているより家で暖かくしてゆっくり寝ているほうがからだにずっといいこともあります。
3日以上熱が続いたら受診する
3日以上続く熱や、ほかの症状(咳や下痢や腹痛など)がひどければ受診してください。
前にも述べたように経過がわかっている病気であれば熱の続く日数がだいたい決まっています。
予定よりながびく発熱は合併症をおこしている可能性があります。
それから、熱だけでも小さい赤ちゃんや栄養のよくないお子さんはすぐ脱水になったり体力を消耗してしまいます。
からだがもちそうになかったら早めに受診して点滴など受ける必要があります。
また、熱があっても元気ならいいのですが、ぐったりしていたり、ずっと機嫌が悪い、顔色が悪い、水分がとれないというときは受診してください。
咳で眠れない、下痢・嘔吐が続く、けいれんをおこし10分以上続くまたは繰り返す場合も受診が必要です。
生後6ヶ月までは発熱しない
また、6ヶ月以内の赤ちゃんは熱を出さないものです。
6ヶ月以内で38℃以上の発熱があるときは小児科医に診てもらってくださいね。
- 発熱したからといって慌てない
- 発熱の日数が長い、他の症状の程度が酷ければ病院を受診する
- 脱水症状にならないようにする
- 生後6か月以内で高熱が出ていたら早めに小児科医に診てもらう
今までの経緯をまとめると高熱が3日以上続いたら風邪以外の病気の可能性も考えなければいけないということですね。風邪でもほかの病気でも発熱が続くのは体力を消耗します。まずはしっかりと静養して栄養補給を心がけましょう。