赤ちゃんがベッドから落下した時は、落ち着いて3つのポイントを確認しましょう。
家で経過観察しても大丈夫なケースや、病院を受診するときの科の選び方、病院での対応・処置をご紹介します。
赤ちゃんのベッドからの落下を防ぐ対策方法も、参考にしてみてくださいね。
確認すべき点は3つ!赤ちゃんがベッドから落下した時は落ち着いて
意識があれば2~3日自宅で様子を見よう
意識があるかどうか
まず最初に、意識があるかどうかを確認しましょう。
意識状態を確認するには以下の点を見ます。
- 呼びかけに応じるか
- ぐったりしていないか
- 視点は定まっているか
まだお話出来ない赤ちゃんは、大声で泣いていればひとまず意識はしっかりしていると判断して大丈夫です。
しかしその後少なくとも2~3日は安静にして過ごし、入浴も避けた方がベアー。
もし何か気になる点が出てきたら医療機関を受診しましょう。
呼びかけにも応じずぐったりしている場合は心肺蘇生法を行い、すぐに救急車(119番)を呼びましょう。
赤ちゃんの体を動かしたり、慌てて体を揺さぶって起こそうとしては絶対にいけません。
出血がある場合は、ガーゼで圧迫して止血する
外傷がないかどうか
傷が出来て出血している場合は止血をしなければなりません。
大きめの清潔なガーゼで傷口をおさえて圧迫し、止血をします。
血が止まったら、患部を消毒します。傷が大きい場合は医療機関を受診しましょう。
たんこぶが出来ていたり、触ってみるとぶよぶよするような黒ずみが見られた場合などは冷たいタオルや保冷剤などで冷やし、すぐに病院を受診しましょう。
嘔吐した場合は回数・顔色を観察し、病院を受診する
嘔吐が見られるかどうか
お腹を強く打つと、すぐに嘔吐します。
子供の内臓はまだ未熟なので、お腹を打って嘔吐した場合はすぐに病院を受診しましょう。
また転落後、嘔吐した場合は吐いた回数とその後の顔色もよく観察しましょう。
医療機関を受診する場合は吐いた回数や顔色の変化などの情報も忘れずに伝えましょう。
- 赤ちゃんの意識があれば、2~3日様子を見ればOK
- 出血している場合は、ガーゼなどを当てて止血し、傷の状態によって病院を受診する
- 嘔吐した場合、嘔吐した回数や顔色などを確認し、病院へ行く
赤ちゃんがベッドから落ちると、びっくりして赤ちゃんを揺さぶってしまうかもしれません。しかし赤ちゃんの意識がない場合や頭を強くぶつけた場合などは、強く揺さぶることでより悪化してしまうことも。気持ちを落ち着けて、冷静に赤ちゃんの様子をみましょう。
家で経過観察しても大丈夫なケースとは?赤ちゃんがベッドから落下した場合
自宅で経過観察をしても良いか見極めるポイント
意識もはっきりしていて、外傷も酷くない、軽いケガで済んだ場合は自宅で経過を見守りましょう。
経過観察で大丈夫だといわれるチェックポイントをまとめました。
- 意識がはっきりしていて、しばらくするといつものように泣き止んだ
- 傷がある場合、すぐに出血は止まった
- 手足の動きにいつもと違う様子はない
- 嘔吐はない(もしくは直後一度きり)
- 食欲もいつも通り
- 鼻血や耳からの流血がない
- 瞼の裏を見ても、いつもと変わりなく赤い(白い場合は脳内出血による貧血の可能性も)
- 言動や寝ている時の顔色などがいつもと変わらない
- 服のうえから体を触っても特に痛がる箇所はない
大丈夫だと思っていても、頭部の出血はすぐに症状が出ないこともあるので、転落後48時間は注意して観察し、念のため1週間はゆっくり過ごしてくださいね。
赤ちゃんがベッドから落ちたあと、安静に過ごす期間
ケガから6時間は特に安静にして様子を見ましょう。
頭部を打った時には、48時間は要注意です。
そして、冷やす時は、赤ちゃんを抱っこしてあげること。
赤ちゃんは頭を打ったことでびっくりしたのと痛いのとで泣いていることでしょう。
ママが抱っこをして、まずは安心させてあげてくださいね。(意識がないなどの緊急性が高い時を除く)
たんこぶは通常1週間程度で治りますが、念のため、2日間お風呂は避けておきましょう。
- 赤ちゃんがベッドから落ちたが自宅で様子を見ていいか判断するポイント
- 怪我から6時間(頭部なら48時間)安静に過ごす
- たんこぶができている場合、2日はお風呂は控える
我が家ではベッドから子供が落ちたことはありませんが、つかまり立ちを始めたころにフローリングで頭をぶつけてしまったことがあります。幸い何事もなく無事だったのですが、自分の危機管理の甘さを猛省しました・・・。
何科を受診するのが正確なのか?赤ちゃんがベッドから落下した場合
症状別受診する科の選び方
赤ちゃんの症状を確認し、自宅で対処できそうなことであれば良いのですが、病院の受診が必要な場合、“何科を受診するのが正解なのか?”は意外と迷ってしまうものです。
症状によって変わりますので、シチュエーション別でご紹介します。
- 意識がない場合
→119番で救急車を呼ぶ
- 手足をつねってもぼんやりしている
- ひきつけ、けいれんを起こしている
- 目の動きがいつもと違う
- 顔色が悪い
- 嘔吐した
→脳外科または小児科
(頭を打った場合は脳外科の方が専門的)
- 腕や足がだらりとしている
- 触ると激しく泣く
- 骨折や脱臼の疑いがある
→外科または整形外科
- こぶや腫れ、皮下出血
- 外傷がある
- 出血している
→外科または小児外科
- 口の中が切れて出血している
→小児科または 傷によっては歯科、口腔内科、耳鼻科
かかりつけの小児科に誌維持を仰ぐとスムーズ
小児科の考え方
小児科は、赤ちゃんの病気のことは基本的にどのようなことでも対応ができます。
ですが、転落時の赤ちゃんの症状や病院の規模、先生の専門や家からの距離などによっては小児科よりも大人も受診する専門医を受診した方が良い場合もあります。
緊急事態の場合は少しでも早い受診が必要になるので、もし日頃からかかりつけの小児科があるのであれば、家を出る前に状況や症状などを電話で説明し、正しい判断を仰いだ方がスムーズです。
- 症状別、赤ちゃんが受診するのに適した科
- 赤ちゃんの病気にオールマイティーに対応できるのが小児科
- かかりつけ医にどの病院を受診するのか電話で判断を仰ぐと◎
赤ちゃんの急な病気やケガで頼りになるのが、かかりつけの小児科です。赤ちゃんの日ごろの健康状態や過去の病気などを把握しているので、対応がスムーズですよ。専門科を受診する必要がある場合は、紹介状を書いてもらうことも可能です。
病院での対応・処置は…?赤ちゃんがベッドから落下した場合
乳児が病院でCT検査を受けるのは、一刻を争う事態の場合のみ
頭を打った時には、CT検査をするというイメージがありますよね。
でも、息子がかかった病院の方針は、よっぽど重篤なケース以外は、1歳未満の乳児にCT検査はしないでした。
というのも、頭のCT検査1回で受ける被ばく量は、なんと、胸部レントゲン検査400回分に相当するとか・・・!
私はこれを聞いて、正直恐ろしくなりました。
もちろん、意識がないとか、頭蓋骨の骨折とか、けいれんを起こしているとか、一刻を争う時は、CT検査は必要ですよ!
でも、一通りの問診と息子の様子から、病院での48時間観察という判断になりました。(ホッ!)
病院での経過観察
では、病院で過ごす2日間に、何が行われたかというと、
- 体温
- 血圧
- 脈拍数
- 瞳孔 (どうこう)
これら4つを、数時間ごとに (夜中も!) 確認するのです!
瞳孔確認というのは、目に特別な光を当てて、意識の状態をチェックするためのもの。
瞳孔が開きすぎていないか、左右で大きさが違っていないか、右や左に偏っていないか、などを見ることで、神経や脳に異常がないかどうかが、分かるようです。
- CT検査は、胸部レントゲンよりも格段に被ばく量が多い
- 病院での経過観察では、体温や血圧、脈拍数、同行の確認が何度も行われた
CT検査は被ばく量の多さから、乳児にはあまり用いられないようです。しかし一刻を争う危険な状態であれば、CT検査は必要なもの。赤ちゃんを危険から救うため、被ばく量の多さにためらわずにすぐに検査を受けさせましょう。
防ぐ対策方法は?赤ちゃんがベッドから落下しないように
フローリングには柔らかいじゅうたんを敷く
「ベッドからの転落を防ぐ」ということに焦点をあてれば、まずはじゅうたんを敷くことが大事。
フローリングにはたくさんメリットもありますが、こと転落事故においてはこれ以上危険な床はありません。
万が一にも備えるぐらいの気持ちが大事だと思います。
布団を使うのが困難なら、フロアベッドを使ってみては?
そのうえで布団で寝るのが最も安全ですが、これは家庭の環境や個人の問題もあると思います。
布団はどうしても押し入れの大部分を占めてしまうので、収納できる家庭じゃなければいけません。
また、赤ちゃんが寝るなら、余計にカビやダニの心配が増します。より多くのケア、天日干しや布団乾燥機などが必要になるでしょう。
小さいころからずっとベッドで寝ていたという人なら、布団で寝ることがイヤという人も多いはず。
そんな場合は高さのあるベッドではなく低いフロアベッドにすると安心度も違います。
30cmないぐらいの高さなので大きな事故になることも少なく、万が一転げ落ちそうになっても手で受け身をとることができる高さです。
隙間をなくすために低くて大きなベッドで家族全員で寝るという方法もあります。
シングルサイズを3つ並べるのではなく、ダブルサイズを二つ並べれば隙間や段差も減って安心です。
また隙間をなくすためにジョイントできるベッドも売られています。
- フローリングにはじゅうたんを敷いておく
- 布団で寝るのがベストだが、難しい場合は高さが低いフロアベッドがオススメ
- ジョイントできるフロアベッドのダブルサイズを2つ並べると◎
我が家では娘が寝返りを始めたタイミングで、ベッドから布団に切り替えました。また娘が一度つかまり立ちに失敗して頭をフローリングで売ってからは、娘が移動する範囲内にジョイントマットを敷きつめました。