春休みは宿題もないことが多いので、子どもたちは解放感でいっぱい。
しかし、家事や仕事に追われている大人にとっては、イライラの原因になることも。とはいえ、頭ごなしに怒っても問題は解決しません。
春休みの子どもとの上手な付き合い方を考えてみましょう。
理解しておいて!親の思い通りに子供はならない・・春休み中にイライラした時は
子どもは悪魔か?
大人の望む予定調和を、子供は見事に裏切ってきます。
逆に、これやられたらやだな~ということをなぜか的確に察知して。
確実に実現してくるわけなのですが…。
大人に都合のよい願いが強ければ強いほど、子供はそれを察知して言うことを聞きません。
北風と太陽
北風と太陽という童話をご存知でしょうか。
子供に言うことを聞かせようとして、こじれてしまう状態は、北風にビュービュー吹きつけられた旅人がますます襟をたて、かたくコートを押さえるさまに似ています。
北風が風を吹けば吹くほど、旅人はコートを押さえるように、親が言うことを聞かせようとすればするほど子供はますますかたくなになっていきますよね。
そんなパターンに陥った時、だいたい、最終的に子供は大泣き、大人も怒鳴り散らしたことで疲れ果てます。
子供は怒りや悲しみでいっぱいになり、大人は一体何がしたかったんだと情けなくなるのが定番です。
結局、事態がこじれてしまうと、子供に言うことを聞かせるために大人が力で押さえつけることになります。しかし、そんなことを繰り返され育った子供は、もちろん大人のやりかたを踏襲するようになりますよね。それでいいのでしょうか。
子供に言うことを聞かせたいとき、北風と太陽の童話のように、親の側でなんらかの発想の転換が必要なのです。北風的発想を持ち続けていては、いつまでたっても子供は親の言うことを聞きそうにありません。
- 子どもは大人の思うようには動かない
- 大人が力ずくて子供を押さえる姿は、童話『北風と太陽』の北風と似ている
- 子どもに言うことを聞かせたいなら「北風」の対応は止めるべき
仕事や家事など時間に追われているときなどは、ついつい命令だけを投げがち。しかし忙しさに流されるのは大人にとってもいいことではないでしょう。流れをせき止めるように思える子供の態度で、大人が立ち止まって考える暇を作れたら、と思います。
子供に伝えてみるのも良い!春休みでついイライラしてしまう時の対処法
今日は機嫌が悪いからね!とカミングアウトする
これは私の場合ですが、機嫌が悪い時に子供を叱ると、なんだかとても後味が悪くなります。
子供もなんとなく「八つ当たりだな」と気が付くので、お互いに嫌な感じになるのです。
そこで我が家では、どうしても機嫌が悪い時には先にカミングアウトします。
「今日はかあさんどうしても機嫌が悪い。怒りやすいから、怒られそうなことはしないでよ。」と先に言います。
その結果、子どもはとばっちりを受けたら大変!と思って気を使ってくれるし、私自身も機嫌が悪いと言ってあるので、ついつい怒ってしまった時にも変に言い訳がましく叱らずに済み、お互いにあまり感情的にならずに済むのです。
笑い話に
むしろ、「ほら、やっぱり母さん怒った!」と言われて、図星で笑ってしまったりして変な空気にならずに済むことが多いのです。
もしかしたら、先に自分の気持ちを言っているから、気が楽になっているのかもしれませんね。
- 自分の機嫌が悪いと八つ当たりのようになる
- 「今、自分は機嫌が悪い」と知らせておくと、子どもは心の準備ができる
- 怒りが爆発しても笑い話になる
大人は子どもより少し長く生きているというだけで、何もかも分かっているわけではないし、上手にこなせるわけではありません。そんな人間が虚勢を張っても必ずほころびが出るし、相手との距離も開いてしまう。何より、信頼を失ってしまうことが怖いですよね。
気持ちを一旦リセット!春休み中の子供にイライラして怒る前に
怒鳴る前に、ストレスをリセット
本当は怒鳴りたくないのにストレスが溜まって、大声が出そう…そんな時はとにかく一度その気持ちをリセットしましょう。
子供と一緒にいるからついつい怒りも感じてしまうのです、ダメだ、怒ってしまう、と感じた時は一度子供と離れることが大切です。
子供がいうことを聞かなくてぐずって泣いている時などでも、もし身の回りに危険がないのなら子供だけを一人にしてママが違う部屋に行ってしまうことなどが有効です。
私も子供がぐずってどんなにあやしても泣き止まないときは、もうお手上げで部屋に一人にしてしまうことがあります。
子供はもっと泣いてママはますます自己嫌悪に陥ってしまうかもしれません。
でも子供と一旦離れることは気分を変える効果が強いのです。
可能であれば、家の外に出て気分転換を
出来るなら家の外にでて新鮮な空気を吸いながら新呼吸してみてください。
近所の家に綺麗なお花が咲いているかもしれません。
いい天気で青空が見えるかもしれません。走り去っていく車につい目が奪われるかもしれません。
このように、子供から離れて違うことを考えるきっかけが必要なのです。
ほんのちょっとでも自分一人の時間を作ることで、興奮していた感情が抑えられて、子供に感じていた怒りが収まることでしょう。
また鏡で自分の顔を見ながら、無理にでもいいから”笑顔”を作ってみてください。
怒っている時にそんな余裕ない!という意見もあると思いますが、自分の気持ちばかりを前に出すのはどうなのか?と考えてみるのも大切です。
- 怒りが爆発しそうになったら、いったん、その場を離れる
- 戸外の景色を見たり、鏡を見て笑顔を作ってみるなどはいかが?
アンガーマネジメントの手法で「怒りの感情が沸いたら、6秒数えてみる」というのがあります。一次的な押さえ方としては効果的だと思いますが、環境が変わらなければ、また怒りはぶり返すかもしれません。頭の中に風を通すようなことは必要かもしれませんね。
ポジティブな言葉に言い換えてみて!春休みの子供へのイライラがおさまるかも
「いいかげんにしなさい!」ではなく「そろそろお部屋の片づけをしてほしいな」
なかなかお部屋の片づけができない子どもたち。
何度も注意をしても、片付けない。そんなときに言ってしまう、「いいかげんにしなさい!」という定番の言葉ですね。
「いいかげん」という言葉は、大人に理解できるかもしれませんが、子どもは怒られていることは分かっても、具体的に何を求められているかまでは分からないものです。
ママ自身も感情で話すのではなく、自分が何を怒っているのか、冷静に頭を整理して伝えることが大切だそうです。
「早くしなさい!」ではなく「時計の針が“6”になったら出かけるよ」「長い針が一番上にいくまでに出かけるよ」
子どもは大人ほど時間感覚が育っていないので、親が教えてあげる必要があります。
それは、子どもは“今”という世界に没頭して生きているからです。
急がせるという発想ではなく、時間になったことを伝える気持ちで声を掛けてみましょう。
「つべこべ言わない!」ではなく「あなたはそう思うのね」
言い訳に聞こえたり、お母さんに反発するヘリクツに聞こえたりすることも、子どもの立派な意見と捉えてみましょう。
「あなたの意見は分かったわ。でもお母さんはこう思うの」といったん認めつつディスカッションすれば、子どもの力がぐんぐん伸びるようです。
- してほしいことを具体的に伝える
- 子供の意見をしっかりと受け止め、ディスカッションしてみる
自分自身の反省を含めてですが、子どもに対して頭ごなしに起こっている大人がいると「自分が子どもの頃はどうだったんだよ!」と思ってしまいます。具体的に何かを促しても最初はうまくできない子もいるかもしれません。最初は辛抱強く教えることから、ですよね。
逆に一緒に楽しんじゃおう!子供と出来る暇つぶしは?春休みのママのイライラ解消法に
一緒に、お菓子やご飯をつくってみよう
お菓子作りやご飯作りは女の子のためのものではありません。
男の子にもさせてあげてください。
料理男子はモテるから、今から練習をしようと持ちかけて、親子で一緒に料理を楽しんで作ってください。
おやつやお昼ご飯に食べればいいのですから、一石二鳥です。
最初から難しいものではなく、簡単なものから作り、子どもが失敗せず成功するような料理にしましょう。
成功体験がまた次回も作ろうという気持ちを引き起こしてくれますよ。
お母さんが作る簡単な料理やお菓子は手抜きと言われますが、子ども自身で作ったものは何も言わず食べることでしょう。
公園でピクニック
いつもの公園でもお弁当を持っていくだけで、特別な公園に早変わりします。
少し遠くの公園に出かけるのもいいでしょう。
季節もいいですし、小学校低学年の子どもは身体を動かしたくて仕方がない子どもも多いですね。
思いっきり公園で走り回って身体を動かしてもらいましょう。
ストレスも発散されますし、体力作りにもなりますよ。
- 一緒に料理で成功体験を
- 公園で身体を動かすことで、お子さんのストレス発散を
成功体験を重ねることで、自発的に勉強したり行動したり、創意工夫を重ねたりと、勝手に伸びる方向へ行ってくれると思います。先回りして子どもの行動を制限すると、いつまでも手のかかる状態が続くかもしれません。子どもの精神的な自立は大人のためでもあります。