おむつかぶれだと思って薬を塗っているのになかなか治らない……。こんなことないでしょうか?
もしかしたら、その症状、おむつかぶれではないかも。よく似た症状が出るものとして「カンジダ性皮膚炎」があります。
原因や症状、治療法など、ぜひ、知っておいてください。
もしかするとカビが原因かも!赤ちゃんのよだれによる皮膚炎の体験談
湿疹がなかなか治らない
3ヶ月の男の子のママです。
2カ月前くらいから顔の湿疹がひどく、痒みもひどいようで病院で診察してもらったところ、乾燥による肌荒れとのことでした。
その後、改善せず再度診察。
乳児湿疹とのこと。
ヒルドイドというローションをもらい、1週間。
少し軽減されているように見えていたのですが、一昨日あたりから、顔から、胸・脇・お腹と赤く乾燥し、さらに湿疹も。
カビが原因!?
薬が合わないのかと思い、別病院へ。
そこで、今までの経緯を伝えると、これはヨダレで口の中の雑菌(カビ)が体中に広がり湿疹ができて、痒くなっているとの事。抗菌クリーム(ニゾラールローション&クリーム)と痒み止め(キンダベートとザーネクリームをあわせた軟膏)を処方されました。
今まで乳児湿疹と乾燥肌と思っていたので、ヨダレからカビが繁殖と言われてビックリしています。
引用元-ヨダレで肌荒れ・・・カビで湿疹?! | おしえて!○○ | ベビカム
皮膚科の先生いわく、元々皮膚上にはカビや細菌のたぐいがいることはいるんだそうです。
で、普段はただ存在するだけで悪さはしないんですが、皮膚がなにかで弱ってくるとそのカビや細菌が繁殖して悪さをするとのこと。
- 乳児の肌荒れや湿疹がなかなか治らない
- 口の中の雑菌(カビ)がヨダレから体について湿疹に
- 通常は問題ないが、皮膚が弱ると症状が出る
カビや細菌は、ある程度、人間の傍にあるもので、完全に排除はできません。特殊な病気でもないかぎりは、上手につきあっていく必要がありそうです。皮膚の常在菌は、肌を守る役割もありますからね。殺菌、滅菌がすべてではありません。
まさかの原因は「カビ」!ただのオムツかぶれと油断しないで
おむつかぶれはなぜ起こる?
赤ちゃんは少し動くとすぐに汗をかくため、おむつ内が高温多湿になりやすく、カビの住み家としては最適です。
おむつ替えのタイミングが悪く不潔な状態が続いたり、ステロイド薬の使用で赤ちゃんの免疫力が低下すると「カンジダ」というカビに感染し、おむつかぶれ(乳児寄生菌性紅斑)になることがあります。
放置しないで、よく見てみて
ムレや汚れが原因の皮膚炎とは別に、「乳児寄生菌性紅斑」といって、カビが原因のおむつかぶれもあります。おむつ部分に「カンジダ」というカビによる炎症を起こします。
おむつかぶれがおむつのあたっている部分に起こるのに対して、カビによる皮膚炎はおむつが直接肌に触れていないしわの部分にもできることや、赤くなった皮膚の周辺部が特徴的なレース状であったり、さらにその周辺に小さな紅斑があるなどで見分けることができます。
カビによる皮膚炎を合併しているときには、通常のおむつかぶれの治療では治らず、さらにステロイドの塗り薬では悪化するので注意が必要です。
- おむつかぶれは、カンジダというカビが原因
- ひと口におむつかぶれといっても、原因により治療法が異なる
赤ちゃんは、病気への抵抗力も弱く、肌も薄いため、肌トラブルは起こりがち。親御さんがどんなに気を付けていても避けられるものではないでしょう。お忙しいとは思いますが、判断に迷ったら、早めに病院を受診、でしょうかね。
【カンジダ性皮膚炎】知っていますか?赤ちゃんにも起こる可能性が!
カンジダ皮膚炎の原因
ウンチの中にいるカビの一種であるカンジダ菌が皮膚について増え、炎症を起こします。
通常は悪さをしない菌ですが、皮膚のバリア機能が弱い赤ちゃんの肌や抵抗力が落ちている肌で繁殖します。
湿度の高い、あたたかいところを好み、主に股やおしり・背中・脇の下で起こります。
特に下痢をしている時に便から感染することが多いようです。
カンジダ皮膚炎の症状
赤くただれて腫れたり、膿のある小さな発疹が出来ます。
また、炎症の起こっている部分の周りから、皮が剥けてきます。
「おむつかぶれ」とはどう違う?
おむつかぶれとカンジダ性皮膚炎の大きな違いは、おむつかぶれは表面にしか出来ません。しかし、カンジダ性皮膚炎はシワの奥まで赤くなり、ブツブツが出来ます。
表皮だけでなく奥の方まで赤く腫れたら、カンジダ性皮膚炎を疑いましょう。
- 赤ちゃんは皮膚のバリア機能が低いため、カンジダ菌が付くと炎症の原因に
- 赤く腫れたり、発疹が出たり、皮が剥けることもある
- おむつかぶれは表面のみ、カンジダ性皮膚炎は皮膚の奥まで腫れる
症状を読んでいるだけで、痒くなるというか痛くなるというか、大人でも同様の症状が起これば辛くなりそうです。赤ちゃんの身にそんなことが起こったらと考えるとこちらまで辛くなりますが、赤ちゃんには起こりがちな症状なんですよね。
こうして治療すれば大丈夫!カンジダ性皮膚炎の治し方
おむつかぶれの薬が効かないときは?
最初からカンジダ性皮膚炎を疑うことは少なく、ほとんどの人は最初はおむつかぶれだと思ってケアします。
ステロイドを含むおむつかぶれの薬を塗り続けると、皮膚の免疫力が落ちてしまいます。そうするとカンジダ菌の活動がより活発になり、症状が悪化してしまいます。
おむつかぶれの薬を塗ってもどんどん悪くなっていく時は、おむつかぶれの薬を中断し、皮膚科を受診することが大切です。
治療法が違うので要注意
カンジダ菌など、カビが原因となる皮膚炎では、医療機関で処方される、抗真菌薬を使って治療します。
カンジダ性皮膚炎に、おむつかぶれの薬を使うと、治らないばかりか、薬の成分によっては悪化させてしまうことも。
- おむつかぶれの薬を塗ると症状が悪化する
- カンジダ性皮膚炎とおむつかぶれは治療法が全く違う
症状はよく似ているのに、治療法は真逆ともいえる程違うなんて、コワイです。良かれと思って行ったケアが悪い影響を与えたとなってはショックは大きいかと。まずは、かぶれができないよう、通気性をよくするような対策も必要でしょうか。
オムツかぶれの時と同じ。お家でできるスキンケアもあります
おむつかぶれとカンジダ性皮膚炎の予防とケア
1) おむつがえをまめにするのが基本!
おしっこやうんちで汚れたままのおむつをおしりに長くあてていると、肌がふやけ、そこがすれてしまうと広い範囲の肌にダメージが! 布おむつでも紙おむつでも、こまめにかえてあげましょう。2) うんちはオリーブオイルでふきとるとキレイに
カット綿にオリーブオイルをしみ込ませておしりをやさしくふきとると、うんちの汚れもきれいに取れます。オイルを使うのは皮脂を取りすぎないため。オリーブオイルは100%ピュアなら、薬用でも食用でもOKです。3) おしりは座浴やシャワーで流す
おしりふきでふくだけでは汚れが肌に残ってしまいがち。うんちをしたあとは、座浴やシャワーでおしりをていねいに洗い流してあげましょう。また、入浴のときなど、一日1回は必ずせっけんを使って洗いましょう。4) おしりを洗ったあとはよく乾かす
座浴やシャワーでおしりを洗ったあとは、水分が肌に残らないよう、よく乾かしてください。おむつかぶれがあるときは、すぐにおむつをあてず、おしりを出したままゴロゴロさせておくのもよいでしょう。
治らないときは?
5) なかなか治らないときは薬を使ってケア
おむつかぶれがなかなかよくならないときは、市販の塗り薬を使う前に、皮膚科を受診してください。軽い場合は亜鉛華軟膏、ひどい場合はステロイド剤が処方されます。カンジダ性皮膚炎との見きわめもあるので、素人判断で薬を使うのはやめましょう。
- おむつ替えはまめに
- オリーブオイルやシャワーで、汚れをよく落とす
- 洗った後は良く乾かす
- おむつかぶれが治らないときは、まず病院を受診
備えあれば憂いなし、といいますが、赤ちゃんのおむつかぶれやカンジダ性皮膚炎についても同様のことは言えるようです。紙おむつはどんどん進化してムレやかぶれ予防にも役立っているようですので、そこは救いかと。