正社員を辞めたくなる時ってありますよね。ましてやブラック企業の社員であったならばなおのことだと思います。
正社員を退職する前に、正社員と派遣・契約社員とを比較し、正社員のメリットを今一度考えてみましょう。
また、退職する前に、今後の将来設計もきちんと計画しておくことも大切です。
退職するのはもったいないから慎重に!正社員には魅力やメリットがたくさんある
正社員のメリットとは
■正社員はメリットがいっぱい?
◎期間の定めがない雇用で、定年まで雇われることが多い
◎昇給・昇格の機会があり、また賞与や退職金が支払われることが多く、得られる賃金が多い
◎賃金の他に用意される福利厚生の恩恵が受けやすい
◎労働組合への加入確立が高い
◎転職をする際に職歴として評価される
ただし非正社員でも該当する場合がありますので、必ずしも正社員固有のメリットではありません。
正社員は収入面や福利厚生に恵まれている
安定が魅力!正社員のメリット
非正規社員の年収と比べて正社員の年収が高くなるは、固定給と賞与に恵まれていることが大きいです。
固定給は勤務年数や年齢によって上がることも多く、さらに昇給や昇格などで、将来的には年収が大幅に上がる可能性も秘めています。
社会保険や諸手当も充実し、資格取得のバックアップがある会社では、社員が率先してスキルを身につけられる仕組みもあります。
その他に福利厚生制度を利用して、社員の家族にも恩恵がある場合もあります。
また正社員は非正規社員に比べて責任感がある仕事を任せていることが多いことから、転職時には正社員として働いていると非正規社員よりも職歴がスキルとして認められやすい傾向にあります。
よって転職をする際、採用担当者によっては正社員という経験が有利になる場合もあります。
- 正社員は定年まで雇われることが多く、賃金や賞与も良い
- 正社員は福利厚生が充実している
- 転職時も正社員は有利
やはり、正社員は給与の面で非正規雇用者より優遇されていますよね。しかし、その分責任や仕事内容がハードです。私が正社員の頃は、責任や労働条件が厳しく、早く派遣社員やアルバイトになりたいと思っていました。しかし、離れてみると正社員の時の給料は良かったなと思います。
正社員と契約・派遣では生涯年収に大きな収入格差が!勢いで退社はもったいない!
生涯年収に格差
■女性の正社員の生涯年収は約1億4,500万円、契約・派遣社員と約4,600万円の差!
女性が正社員で60歳まで就業を中断することなく働いた場合の生涯年収の平均は約1億4,500万円と推計されます。
契約社員・派遣社員として60歳まで働いた場合の生涯年収の平均は約9,900万円と、正社員で働いた場合よりも約4,600万円の差が出るようです。
※上記生涯年収は「平成26年賃金構造基本統計調査」雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差より年間賃金を算出。
第一生命経済研究所経済調査部が2015年4月6日に発表している2015年夏のボーナス支給額予想より支給係数を類推し年間賃金に加算したもの
30代以降に差が広がる
20代の間は、正社員と派遣社員・契約社員とを比べると、それほど収入の差はありませんが、30代以降にその差が急拡大します。
一般的に定期昇給が見込める正社員に対し、30代以降、派遣社員・契約社員は収入の伸びが鈍化してしまいます。
また、「ボーナスの有無」や「退職金の有無」なども大きいですね。
- 正社員と派遣・契約社員との生涯年収の差は、4600万円にもなる
- 20代の頃には収入の差は大きくないが、30代以降から変わってくる
- ボーナスや退職金などにも差がある
4600万と言えば、家が買えてしまうな莫大な金額。この差は大きいですよね。しかし、正社員で女性が続けていくのは、並大抵のことではありません。普通の事務職では女性の正社員は厳しいところが多いですよね。正社員のまま続けていくには、その給与に見合う仕事をしなければなりません。
正社員の仕事内容・責任の大変さ!もったいないけど退職を選択したいとき
自分の時間が制限される
残業を断れない
正社員として働いていると、上司に残業を命じられると、基本的には断ることができません。
労使間で36協定を結んでいると、会社は従業員に残業を強制することができ、従業員は最もな理由がない限り、断ることはできません。
その結果、労働時間は長くなり、仕事以外の自分の時間が無くなってしまうことになります。
残業が多い、休日出勤が多いという理由から辛いと思っている人は多いでしょう。
正社員はプレッシャーが大きい
責任が重い
正社員として働いていると、それなりに責任の重い仕事を任せられることがあります。
その結果、プレッシャーを感じたり、体調が多少悪くても会社に行かなかったりします。
失敗によって、上司に怒られることが怖い、周囲に責められるのが怖い思う人も少なくないでしょう。
仕事に慣れてきても、より責任の重い仕事を与えられるようになり、仕事のプレッシャーからはなかなか解放されません。
上司を選べない
正社員として働いていると、上司は基本的に選べません。
嫌な上司に当たってしまうと、ただ耐えるしかありません。
派遣社員であれば、契約延長しなければいいかもしれませんが、正社員で働いているとそうもいきません。
異動希望をだすという手はありますが、そう簡単に希望は通りません。
- 正社員は基本的に残業を断ることが出来ない
- 休日出勤などもあり、自分の時間が制限される
- 正社員は責任重大
- 正社員は嫌な上司にあたっても耐えるしかない
私も正社員の頃は、終電で帰るのは日常茶飯事。更に、休みの日も仕事のことが頭から離れることはありませんでした。また、責任者だったので休みでも電話はかかってきます。私は結婚を機に辞めたのですが、この条件で子供が出来たら誰でも辞めるしかないと思います。社員は大変ですよね。
正社員を退職した方がいいブラック企業の存在も!本当に辞めるともったいない?
長時間労働は要注意
ブラック企業といえば、まず思い浮かぶのが長時間労働である。
毎日深夜まで働き、休日出勤も当然のようになされている環境の場合は要注意である。
激務の職場であれば、ブラック企業である・なしに関わらず、そういうことはあるだろう。
しかしブラック企業は、こういった働き方に見合った処遇をしないのが特徴である。
時間外手当・休日出勤手当・深夜手当などを支払わないのだ。
タイムカードや勤務日報の改ざんといった、明確な違法行為を行っているところはわかりやすい。
しかし中には「みなし労働時間」の制度を悪用している場合などもある。
みなし労働時間とは、労働時間をきっちり管理せず、一定時間は勤務したことと見なす制度であり、本来は、営業職などの自身の裁量が大きい職種にのみ適用されるものである。
企業はこれを悪用すれば、まったく実態に合わない金額をみなし労働時間にすることもできる。
まさに法の合間を縫うやり方である。
給与明細は必ず見ること
給与明細を確認しよう
こういった待遇をされていないか知るには、まずは給与明細である。
給与明細の確認するべきポイントをいくつか挙げるので、今一度ご自身で見てほしい。
若い人の中には、自身の給与明細など見ない、という方もいるだろう。
しかしそういうところにブラック企業はつけ込んでくる。注意が必要だ。
- 労働時間の計算は現実と合っているか
- 時間外労働手当はきちんと支払われているか
- 深夜手当はきちんと支払われているか(22:00から5:00の間の労働時間は管理職であっても深夜手当をつけないといけない)
- よくわからない項目はないか(みなし労働時間など)
- 長時間労働を強いたり、みなし残業などで残業代を支払わないブラック企業がある
- ブラック企業を見極めるには、給与明細をしっかりとチェックすること
- 労働時間や時間外手当、深夜手当などをよく見ること
私もブラック企業に勤めたことがあります。タイムカードを切ってから仕事をするんですよね。疑問に思っていたのですが、上司はそれ以上に働いていたので、とても言いにくい環境でした。今なら言うことが出来そうですが、若いころは言えなかったですね。
退職する時は将来設計を考える事!正社員を辞めるともったいないけど決断したい時
お金の問題を考えてみる
退職後の生活費として十分な貯金があるか否か
仮に退職したとして、避けては通れないのがお金の問題です。
貯金ゼロで退職してしまうと、失業保険受給までアルバイトをしたり、実家に戻ったりして耐えなければならず、奨学金や家賃の支払いなどがあると状況は厳しくなります。
クレジットカードにも要注意で、一ヶ月遅れて支払いが来る分、貯金が少ないと一気にカードが焼けてしまうことがあります。
一度、カードを焼くと信用情報に傷がつくため、なかなかカードが作れなくなってしまいます。
まず退職を考え始めた時にするべきことは貯金です。
最低でも15万円は無いと失業保険まで食いつなぐことが出来ません。
貯金がなければ、ボーナスまで耐えてから辞めたり、アルバイトの目処をつけておくなどしておかないと家賃滞納、最悪の場合はクレジットカードの焼けつきなどにつながってしまいます。
退職を考えたらまず貯金額を見ることが、退職の鉄則です。
次の仕事を考える
転職可能な職歴、スキル、若さはあるか
正社員退職後、再び転職して正社員を目指そうとなると、職歴の長さやスキル、年齢などが転職難易度に大きく関わってきます。
仮に職歴が1年未満だと、厳しい転職を強いられることになります。
それでも、年齢が20代前半であれば、第二新卒枠として1年未満の職歴でも求人の需要はあります。
引用元-正社員が辞めたいと思った時に考えるべきこと。両親のことを考えるのではなく自分の将来を考えよう – 大人のための転職活動支援塾
- 正社員を辞めるときは、次の仕事までの期間の貯金があるかを考える
- クレジットや家賃などの支払いには要注意
- 次も正社員を目指す場合は、職歴やスキル、年齢などが関係してくる
自己都合で退職の時は、失業保険は3か月の待機期間があり支払われません。転職するときは、次の会社を決めてからにしてはどうでしょうか。私の周りの人は、次の会社を決めてからみんな辞めていましたよ。最後に有給休暇を消費させて、次の会社に行けるのが理想ですね。