勤務先で仕事の評価をする場合、本人の目標達成度もその中に含まれることがあります。しかし、ひと口に目標といっても、事務職の場合は数値で示すことが難しいものです。
その場合はどのようなことを目標として掲げたらよいでしょう?
表現の具体例も紹介します。
目標設定が求められる理由な何!?仕事を達成する基準について
目標設定のルール
目標設定とは、何かを実現、到達する為に行う仮のゴールと言えます。最終的な目標は、目的により変わってきますが目標設定自体にもルールがあります。
目標設定をする場合には、・大目標:数か月〜1年単位 業務上の達成目標や、個人的な到達目標
・中目標:1週間〜1か月単位 大目標に向かって進めているかを確認する目標
・小目標:1日単位 目標観点で現有タスクを整理したものの区分して整理していきます。
上記でいく「大目標」が最終的なゴールであると同時に通過点を「中目標」として、それに向かう1日1日の過ごし方が「小目標」となります。
目標設定にはリアルな数字を
人には、それぞれ願望があります。将来、こうなりたい等の夢があります。それを現実にする為の計画を立てます。それが、目標設定なのです。しかし、人は時として無謀な計画を立てます。無謀な夢を求めます。いくら緻密な目標設定をしたとしても、もともとが無謀なら実現はしません。目標とするには、簡単に達成する事をしては元も子もありませんが、まずは一年後、三年後といった先で整理した目標設定をする事も達成する為の方法になります。
参考)1981年にアメリカのジョージ・ドーラン博士が提唱した「the S.M.A.R.T way」という目標設定の方法があります。
・Specific:具体的に
・Measurable:定量的に
・Attainable:達成可能な範囲で
・Realistic :現実的に
・Time-bound:〆切を意識してという5つを意識して目標設定をするということです。例えば「明日はAという資料の作成を、10枚分、3時間で、15時までに終わらせるぞ!」といった様にリアルな数字を使って設定していく事も大事になります。もちろん、これは大目標や中目標の設定にも応用が可能です。
- 目標設定する場合、大目標、中目標、小目標の区分で整理する
- 目標設定をする場合、1年後、3年後のように具体的な期間を設定する
- 目標を設定する際は、3時間、15時まで、など具体的な数字を入れる
「目標」というからには、成し遂げたいことですから、具体的な期限を設定しないと実現はどんどん遠くなってしまいます。とはいえ、予定は未定。あまりぎちぎちにプランニングすると達成は難しくなりますから、予備日も必要です。
事務職の仕事内容について!求められるスキルとは!?
事務職って具体的にはどんなことをするの?
一般的な事務職の仕事内容といえば、
電話の対応
ファイリング
伝票の処理
経費の精算
コピー取り
来客の接待など・・・。これが、営業事務になると、仕入れ交渉や
納期確認・見積書の作成なども付加されます。
事務処理はプラスアルファの気遣いで大きく変わる
単純なルーチンワークと、思われがちな事務処理。
しかし、気遣い一つで、実に大きく変わります。■ファイリング
今のままのファイルの仕方で、本当に良いのか、導線が整っているのか、再確認してみましょう。
資料の使い道を熟知している事務だからこそ、誰が使っても使いやすいファイリングを提案できるのでは。■電話の対応
受けた電話の取次ぎだけでなく、相手の声で聞かずとも、折り返しの連絡先を把握できる。
取次ぎ相手が不在の場合でも、前もって内容を聞いておくことで、ある程度対応できる。
最高に嬉しいのは、担当者が不在でも、取引先から代替え指名されること。■経費の精算
事務処理の中でも、特にシビアに考えなければいけないのが、経費について。
金額に間違えの無いように、常々の管理はもちろんですが、経費の分析をしてみて、コストの削減を提案できると、素晴らしいですね。
また、経理に携わることが多い事務職ならば、簿記検定の資格をとることで、更にステップアップできますね。将来、独立を視野に入れて、税理士やファイナンシャルプランナーの勉強をしてみてもいいのではないでしょうか。
事務職の存在意義とは?
新人の頃は、事務職の仕事を覚える事に一生懸命で、本来の役目を見失いがちです。
このまま仕事に慣れるうち、自分の目の前の仕事の単調さに、自分の役目や自分の価値に気付けなくなっていきます。事務職とは、何のために存在しているのか?
単純な作業の多い事務職ですが、会社の基盤になっていることに気付いて下さい。
日毎の地道な処理を続け、積み重ねることで、社員が安心して自分の仕事に取り掛かれるのです。
このことに気付き、サポート役としてスムーズに会社で立ち回れる事務職は、頼れる存在なのです。
- 事務職の具体的な作業
- 同じ作業でも、気遣い一つで信頼度アップ、スキルアップにつながることもある
- 事務職は、会社における縁の下の力持ちのような存在
数字で達成度が分かる営業職と違い、仕事のスキルの評価が難しいのが事務職です。作業の一つ一つはさほど難しいものでないため、事務の仕事など誰でもできると思っている人もいるかもしれません。しかしやり方次第では随分と差がつくものなんですよ。
目標設定の「例」と「ヒント」!事務職のアシスタント内容ごとにご紹介
営業系アシスタントの目標設定
営業系のアシスタントには以下のような「顧客満足」などの目標を
・お客様の満足度を向上する
・営業活動の効率化に貢献する
・予算の達成に協力する
・営業事務の生産性を向上する(仕事を効率化する)
・営業諸資料の見やすさ、使いやすさを改善する
・事務費用の削減に貢献する
・営業マンからの信頼度を向上するこの中でも重要なのは、お客様の満足度を向上する、という成果です。職場によって違うとは思いますが電話や来客の対応など、顧客満足度に大きな影響を与えるポジションにいることが多いです。お客様と会社との接点、インターフェイスになっているという職場も多いのではないでしょうか。
以下のような目標が重要になっていきます。・カタログなどの営業資料を届けるスピードを早める
・主要製品のカタログ仕様的な内容は営業マンに取り次ぐのではなく、自分で回答する割合を増やす(価格や納期は別)
・主要製品のカタログの在庫切れをなくす
・受注処理のスピードを上げる
・電話関係のクレームを削減する
技術系アシスタントの目標設定
技術系アシスタントには担当する「技術的業務」に関する目標を
技術系のアシスタントであっても、お客様や営業からの問い合わせに対応する職場では前述の営業系アシスタントと同じように、お客様満足度を高める、というテーマを目標として持つのは当然のことです。また、実際のお客様だけではなく、営業マンを「社内顧客」と捉えることも有効かもしれません。しかし、お客様や営業とのインターフェイスになっていない職場の場合は、技術的業務に関するテーマを目標とすることが良いでしょう。
例えば、以下のようなものです。・Y製品群の詳細設計CAD操作を担当する(10月までに)
・部品データ入力業務の生産性を向上する
・Z製品群の検査・測定業務の生産性を向上する
- 営業系アシスタントの目標設定の具体例
- 営業で重視すべきなのは、顧客満足度
- 技術系アシスタントの目標設定の具体例
営業系でも技術系でも、最終的には顧客(クライアント)満足を目指すことになります。アシスタントの役割としては、アシストを行っている人たちの仕事の動線がスムーズに行くようにフォローすること。慣れてくると、先回りの準備もできるようになると思います。
目標設定をする時の例とポイントは?数字以外で「役割」と「課題」を示す方法!
具体的にイメージできる目標設定を
目標設定する際に数値化が無理な場合は、どのようにすればいいのでしょうか?
営業アシスタントとして目標設定にすべきことは、具体的にイメージできることだということを把握しておきましょう。具体的にイメージできる目標設定を行えば、自分にも周りにも分かりやすく、目指しやすいです。
営業アシスタントの目標設定の具体例
数値以外の目標設定の例
それでは、営業アシスタントの目標設定の例を挙げます。・予算の達成のために貢献する
・営業事務全体の効率化を図る
・資料の見やすさと使いやすさを高める
・事務コストの削減に協力する
・営業からの信頼を上げて営業活動の効率を高める
・顧客満足度を向上させる以上が、営業アシスタントおよび営業事務の場合の、仕事内容に応じた目標設定の例です。
数値でなく、達成度による目標設定
「役割」と「課題」で目標設定
目標の数値化ではなくて「役割」と「課題」の達成度評価という風にすると良いです。
例えば単に、「マニュアルを作る」などという目標では、何について、どのくらいの期間 で、どの程度のレベルに達することを目的として行うか、ということを明確にすると、さらに良い目標設定になるでしょう。
そのために今期は、何をどこまで実現するかを目標にするのも一つの方法です。
常に、営業アシスタントとはどんな役割があるのか、営業アシスタントとはどんな課題を持っているのかを考えると、数値がない場合も目標設定が出来るでしょう。
- 目標設定の数値化が難しい場合は、具体的にイメージできる内容で
- 営業アシスタントの目標設定の具体例
- 「役割」と「課題」の達成度を目標として設定することも可能
物を売ったり作ったりの仕事ではないので、数字での評価はしにくい職種ですよね。そうなると、今ある仕事をどれだけ効率よくさばけるか、コスト減に貢献できるかということになりますね。地味に見えるかもしれませんが、今までやってきたことのステップアップでもいいと思います。
仕事の達成度が一目瞭然!目標設定には分かりやすい表現方法を使うのがコツ
会社で目標管理制度が導入されたのですが、事務部門なので営業のように数値目標にはなりません。数値目標でない場合は、どのように目標を書けばいいのでしょうか?
目標の達成度を客観的に判定するために「後から計測できる表現」にすることが必要です。
数値目標でない定性目標の場合も、達成レベルがわかるよう状態や条件(期限、目標が達成された状態のイメージなど)を明らかにし、「〜〜の状態になる、なっている」「〜〜の行動をする、完了する」というように表現します。
達成度が判定できる目標設定とは?
① 現在の条件、レベル、状況を記述する。
今後○○のような環境変化が見込まれるが、現状の○○を維持する。② 望ましい条件、目標が達成されたときの状況や状態を記述する。
○○を実施することにより、○○の重複をなくすようにする。③ ねらいとする改善、革新の内容を記述する。
○○処理時間の短縮のため、○○マニュアルを新たに作成する。④ 望ましい結果を記述する。
○○処理ミスによる修正作業を、○○をすることにより、発生させない。⑤ スケジュール化する。
○月までに、上司の承認をもらい、その結果、○○までに○○を実施する。
○○処理を、○○することにより、現状の○日から○日以内で実行するようにする。⑥ 複数の状態条件を記述する。
○○の定着化(定着とは1〜〜、2〜〜、3〜〜になっている状態をいう)以上のような方法で「後から計測できる表現」にします。
引用元-評価のQ&A25
- 目標設定は、達成レベルが分かるようにする
- 目標設定の具体例
数字での達成度が測れないとはいえ、目標を設定するためには、何らかの目安が必要です。大目標・中目標・小目標の立て方と同じように、少しずつスパンを区切ると考えやすくなるかもしれませんね。また、現状の改善提案なども成果が分かりやすいでしょう。
ネットの情報では、どこを探しても詳しく深く正しくわかりません。人によって言うことも違うのでメチャクチャになります。
大成功している人が書いてくれた本で、実践しやすそうだなと考えたものを一つ選び、そのとおりに行うのが一番の近道ではないでしょうか。
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