食中毒の発生件数が多いのは5月から10月。逆に冬場は少ない傾向があります。しかし、ゼロではありません。
冬とはいえ、室内の温度はあまり低いとはいえませんし、冷ましている間に菌が繁殖する可能性もあります。
カレーや鍋の保存には注意してくださいね。
冬なら「常温のまま」でも大丈夫??カレーの正しい保存方法について!
家庭で作るカレーの賞味期限・夏と冬の常温では?
まずは、カレーを作って鍋のまま台所に置いておく場合の賞味期限はどのくらいなのでしょうか。
冬などは、特にそのまま置いている主婦の方も多いかもしれませんね。
実は、常温では菌が繁殖しやすいため、冬でもあまりおすすめできないのです。
冷蔵庫での保存が難しい場合は
ですが、どうしても冷蔵庫には入らないなど、常温で置いておきたい場合もありますよね。
その際は、まずは一度しっかり温め、カレーが完全に冷めるまで蓋を外しておきましょう。
密封していると、中が蒸れて菌が繁殖しやすくなってしまうのです。
蓋を開けておくのが心配な方は、少しずらしておくだけでもOKですよ。
しかし、それでも常温の賞味期限は1日ほどしかありません。
通常、2~3日ほど食べ続ける人も多いですが、意外と短いですね。
食中毒を予防するためには、せめて翌日までには食べ切ったほうが良さそうです
- 冬でも常温では菌が繁殖しやすい
- しっかり温め、翌日までには食べきる
食中毒の危険は、一年中です。冬は比較的気温が低いので夏ほど食材の傷みも早くはありませんが、暖房器具で室温が上がっていてはあまり差はないかもしれません。菌を完全に防ぐことはできませんが、最小限にとどめることは可能です。
冬は「常温」それとも「冷蔵庫」どっちがおすすめ!?余ったカレーの保存方法!
全体を「冷ます」ことが重要
カレーやシチューなどは、ドロッとしているので、外側が冷めていても、中はなかなか冷めにくいもの。
そうすると、中のほうは長時間熱がこもった状態になり、菌が増殖してしまいます。
ポイントは、『短時間で冷ます』こと。
カレーが残ったときには、できるだけ平らで広い器に薄く広げて粗熱をとり、冷蔵庫に入れましょう」
鍋のまま冷蔵庫に……という場も、「必ず薄く広げて短時間で冷ますこと」が重要だそう。
いまや、季節は関係なし?
ところで、「夏は冷蔵保存するけど、冬なら常温保存で大丈夫」と思う人も多いかもしれないが……。
「キッチンとリビングが続いている家が多いので、冬でもキッチンの室温は高くなりがちです。
冬でも冷蔵保存したほうが良いですよ」
特に夏場は、足がはやい食品「じゃがいも」を入れない、なども1つの方法だとか。
- 短時間で全体を冷ますことが大切
- 冬でも室温は意外と高い
菌の繁殖のタイミング、適した温度などを知っておくと、なぜ、短時間で全体を冷ます必要があるのか、納得できます。色や臭い、味などで察知できないコワイ菌がいるので、調理前から調理後まで、食材や調理用具の扱いには要注意です。
常温にしない方がいいって知ってた?カレーの保存方法【冬編】
基本的に、常温保存はNG
カレーの常温保存は、菌の繁殖を招くので、冬であっても基本的にはしない方が良いでしょう。
しかし、どうしても常温で保存しなければならない状態もあるかと思います。
その場合は、一度カレーを加熱します。
カレーが冷めるまで蓋をせずに置いておきます。
冷めたら、ふたをして常温で保存します。
蓋を取った状態で置くのが気になる様でしたら、蓋をずらした状態で被せておくと良いでしょう。
また、保存する場所は、冷暗所が良いでしょう。
こまめに加熱を!
朝や晩など1日に2回(できれば3回)、しっかりと中まで火が通るように加熱してください。
その時にかき混ぜて全体に火が行き届くようにしましょう。
食べる前にもしっかりと全体を加熱して食べてください。
- よく加熱して、蓋をずらして冷まし、冷暗所へ
- 加熱時は、全体をよくかき混ぜて
カレーで繁殖する菌は、ウェルシュ菌といって、日常、私たちの周りにもいるし、体内にも少しは存在しています。基本的に空気を嫌う性質があるのですが、芽胞ができると100℃の熱でも死にません。ですから、芽胞ができやすい状態をできるだけ避ける必要があるのです。
冬でも食中毒の危険が!!カレーの保存方法は十分に注意が必要!
食中毒を防ぐカレーの保存方法
→鍋の状態で冷やさず、浅く平たい器に小分けして早めに粗熱を取る
→保存したカレーを食べる前にはもう一度じっくり煮込む。かき混ぜながらねつを加えると酸素に触れて死滅しやすい
≫ 作ったカレーを鍋に入れたまま置き、翌日に食べる……味が深まって美味しいものですが、この2日目のカレーが原因で食中毒を起こすことがあるそうです。
下痢や腹痛など症状は比較的軽いといいますが、それでもこの暑い時期に食中毒に罹り、体力を消耗させることは避けたいもの。
やっかいなウェルシュ菌の性質
ウェルシュ菌はなぜ常温保存したカレーで増殖するか。ニンジンやジャガイモ、肉などから混入するウェルシュ菌は、加熱調理によって芽胞になり休眠。
常温の状態で芽胞が目覚め、カレーを作って6時間以上たつと、食中毒を起こすレベルの数まで増殖する可能性があるそうです。
朝作ってそのまま置いておき、「夜食べてね」という”お留守番ごはん”にカレーを作っている人は、保存法に要注意ですね。
カレーは作りたての時に保存容器に広げて素早く粗熱を取り、冷蔵保存。再び温めるときは、良くかき混ぜて酸素に触れさせながら、じっくり煮込み直すことがポイントだそうです。
カレーだけでなく、肉じゃがなども同様に注意した方が良いのかもしれません。
- 調理後は、浅い容器で手早く冷やす
- 食材に付いていたウェルシュ菌が“芽胞”状態で休眠
- 常温保存では芽胞がとんでもない数まで繁殖する可能性あり
ウェルシュ菌が入り込む経路、その性質、繁殖しやすい温度など、だいぶ解明されているので、気を付けていれば、健康被害のリスクも抑えられるのです。異様に神経質になる必要はないかもしれませんが、ズボラさから病気を引き込んでは泣くに泣けません。
一晩寝かせたカレーは本当に格別!?正しい保存方法で美味しく食べよう!
一晩寝かせたカレーは本当に美味しいのか?
カレーの常温保存が良くない、ということは分かりましたが「カレーを一晩寝かせると美味しくなる」という理由から、あえて時間をおいてから食べる人もいるかと思います。
常識のようになっている「寝かせると美味しくなる説」ですが、そもそもそのように言われているのはなぜなのでしょう?
「作りたての状態から時間が経つと、使われている具材の旨み(アミノ酸)や甘み(糖分)がカレーソースに溶け出し、それがカレーのまろやかさやコク、旨味を生み出すためだと考えられます。
また、肉や野菜に含まれるタンパク質は分解が進むと、『イノシン酸』や『グルタミン酸』など旨味のもととなるアミノ酸へと変化します。
それらが、カレーのマイルドさを引き立てるのでしょう」
へー! 美味しいと言われるにはちゃんと理屈があったんですね!
香り成分はなくなってしまう
「ただし、スパイスの『香り成分』は、長時間の加熱によって揮発してしまいます。
そうすると風味や香りはなくなってしまうため、これを残念に感じる方もいるでしょう。
『一晩寝かせると美味しくなる』というのは、マイルドなカレーを好む日本人ならではの味覚にまつわる話かもしれませんね」
なるほど。当然、味の好みは人によって違うわけだから「時間をおいたカレーがベスト」とは必ずしも言い切れないのかも。
ただ、どのみち作り置きをするにしても常温では良くないわけですよね。
引用元-加熱しても食中毒に!? カレーの常温保存が危険なワケ「ウェルシュ菌は熱で死滅しない」「密封→急速冷凍が◎」 | 「マイナビウーマン」
- 具材のうまみが溶け出すなどの効果が考えられる
- 香り成分は、時間が経つと飛んでしまう
- 二日目のマイルドなカレーは日本人好み?
うまみ成分が溶けだしたり分解されたりしておいしさが増すのなら嬉しいことですが、悪玉菌も増えてしまっては、その“美味しさ”も帳消しになってしまいます。美味しいしいカレーを安全な状態で食べられるようにしましょう。
保存方法を間違うと「鍋も腐る」!?その原因は?冬はカレー以外にも注意
鍋の中身が腐ってしまう原因とは?
鍋が腐る理由は、鍋の中に潜む雑菌(細菌)が増殖する事によって起こります。
細菌が住みやすい環境や繁殖しやすい環境を作ってしまう事により短時間で雑菌(細菌)一気に増えてしまい食べれるレベルでは無くなってしまうのです。
ですから、作り過ぎてしまった鍋(鍋料理)を少しでも長い期間に分けて食べる場合には、この雑菌(細菌)の増殖を極力減らす(増やさせない)事が大事になります。
冬でも安心できない理由とは?
雑菌(細菌)や食中毒菌が増える条件は、
「栄養分」「温度」「湿度」の3つが必要になります。
この中でも温度が特に重要です。
雑菌(細菌)は、10℃以下になると増殖が低下したり、もっと低い温度になれば増殖する事がなくなります。
逆に、菌の一番増殖する温度は35℃前後です、夏場はもちろん35℃になりやすいので、菌の増殖がもっとも増える環境になります。
だからといって、冬が安心できると言う訳ではありません。
冬は、温度が低いため、夏ほど菌が増殖しやすい環境にはなりずらいですが、鍋料理の場合は、こたつの上で食べたり、温かい部屋で食べたりすることがあり、そのまま放置してしまうと雑菌(細菌)の増殖しやすい環境が出来上がってしまいます。
冬だから日持ちするよ!と軽視せずしっかりした保存方法をして、作り過ぎてしまった鍋を分けて食べたいものです。
- 雑菌が繁殖しやすい環境になることが最大の原因
- 食中菌の原因は「栄養分」「温度」「湿度」
- 三要素の中で「温度」は最重要
肉や魚、野菜にも雑菌はついています。ですから、調理中に使ったものをキレイに洗うことを心掛けている人はたくさんいるかと思います。しかし、衛生にも気を配り、加熱もしている調理済みの料理は意外に盲点なのかもしれません。